The Wizard of Science

人類学のこと、歴史・考古学のこと、航空機のこと、特許のこと、海外の言語や書籍、などなど、たまには横道にそれたりする長文が多めなブログです。

Violent Witches受賞とゲーム実況に関して思っていることをつらつらと

 以前こちらのブログでもお知らせしたようにViolent WitchesとWWII英雄列伝クニスペル及びカリウスの3作品をニコニコ自作ゲームフェス2016に応募していましたが、なんとViolent Witchesに協賛賞であるPlayism賞を頂きました。「10年目のViolentWitches」という記事も書いた通り、公開からプレイヤーさん達にはたくさんの指摘・ご意見をいただいた結果、少しずつアップデートを繰り返し、その上で今回の受賞に至ったものと思っています。また、WWII英雄列伝の2作にも運営Aさんから言及(>こちらの記事)を頂き、3作も応募しておきながら全て何らかの反応を頂けるという私にとっては至れり尽くせりなコンテストとなりました。本当に運営の方、賞を下さったPlayismの審査員の方、そして、これまでゲーム制作を助けていただい方々、そして、なによりプレイしてくれたプレイヤーの皆様に対して感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。

受賞ページ

実況ページ

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 さて、今回受賞式に当たって他の受賞したゲーム制作者さん、ニコニコの番組製作・運営さん、実況者さんとも色々話すことができました。イベントで販売する同人ゲームと違ってフリーゲームでこういう交流というのはほとんどないので、実に新鮮で面白い時間を過ごせたと思います。
 なによりニコニコ動画という中で出てきた「ゲーム実況」という分野が市販/同人に限らず数々のゲームに注目したため、いろんな交流のきっかけになってきた、というのが本当に大きいと私自身は考えています。なにしろ、Violent Witchesを制作した10年前は動画どころかネット環境もまだまだ限定的であり、公開して1年も経てば多少注目されても風化して終わるだろう、というのが大方の認識だったからです。それが10年の間に環境が変わり、また再び注目されることになるというのはとても面白いことです。ですので、私としては実況してもらうというのは最高潮に嬉しく、また、大変な励みであったりしますので、私の作るゲームに関しては基本許可不要でいくらでもやって構わないというスタンスでいます。それに加えて、どんなことを考えて私が実況を見ているのか、ということも4つほどポイントに分けて少し詳しめに書いていきたいと思います。

・ゲーム作者と実況者のプレイ背景
 まず、ゲーム制作をやっていると実況を見て真っ先に思うのがゲームのテストプレイです。ようはリリース前にゲームとして遊んでいておかしなところがないか、こうすればよくなるのではないか、といったことを実際に作者と関係者でプレイして見ていきます。ですが、どうしても第三者的な視点でテストしていることはあまりなかったりします。企業だったりすると一般の人をたくさん集めてテストをするといったことが行われているようですが、個人やグル―プ程度だとこういった手法を取りにくいことも多々あり、サイトで募集してテストプレイに応募してくる人も相当なゲーマーである率が高く、テストプレイヤーはほぼ仲間内のような状態です。そのため、フリーゲームの作者は自分達とは全く関係のない一般的なプレイヤーがどんなプレイをしているのか、というのを直に見るのは実況が初めて、ということがほとんどだと思います。また、スカイプ等でプレイ画面を見せてもらうことはあっても、長時間動画になっている状態で見ることはまずありません。ですので、じっくりと作者がプレイヤーの行動を検証できる動画を提供してもらっている、というのとほぼ同じことじゃないかと考えています。

・ゲーム作者の実況者の行動に対する驚き
 さて、フリーゲームの作者さん同士で実況について話すと「なぜそこでそんなプレイをするのか!」と驚いたという人が多くいます。私も同じことを思ったことがあります。なぜなら、ゲーム製作者側だとある程度最適解を分かっているか、少なからずゲームをかなりやってきた濃い人間であるため初めてのゲームでもお約束的なものがわかってプレイしているからです。そこで、そういう最適解もゲームのお約束みたいなものもあまり熟知していない実況者がプレイした際の動きに大変驚かされる、となるわけです。実はそういう若いプレイヤーからの感想が届くこともままあるのですが、文章で書かれてもいまいちぴんとこないところも多く、実際に映像になった動きを見て初めて気がつく、ということも多いのです。
 これについてゲーム作者によっても色々と考えはあるのですが、私は非常に良いことだと思います。同じゲームでも10年も経てばプレイヤーは入れ替わり、それまでプレイしてきたゲームの種類も変わります。ゲーム序盤のチュートリアルや導入の演出を工夫し、ユーザーを広げなければ例え趣味のフリーゲームでも放置されてしまい、それは公開する作者の望むところではありません。自分が好きなものを作りたいのと同様に、それを公開する以上、たくさんの人にプレイしてもらって楽しんでもらうこともあるのですから、作者と実況者の関係はなるべく良好にあったほうがいいだろうな、と考えています。

・”読み上げ”の文化
 実は実況の実況たる部分でありながら、ゲーム作者として最大級の恥ずかしさを覚えるのがこのキャラクターの台詞やモノローグを「読み上げ」することです。やられる側の感覚としては自分の日記を教室の中で他の誰かに読み上げられるようなものでしょうか。「声に出さないでさっさと読み飛ばしてくれ!」という感想を他のゲーム作者さんからも聞きましたし、私も気持ちは痛いほどわかります。なにより読んでいると時間がかかるので1動画20分程度あってゲーム中の文字を読み上げ、更に感想や実況者なりのネタを盛り込むと、オープニングすら終わらない、ということはあり、編集必須みたいなことになってくることも多いと思います。
 一方で、読み上げの面白い所は、どういうところで読んでいて詰まるのか、というのが目に見えてわかるところです。文章が分かり難かったり短すぎたり長すぎたりして不自然だと、途端に「おや?」という反応になるので、作者側としても「ここの文章はこう書いた方がいいんじゃないか?」と気がつけたりします。更に良い場合だと、合いの手的に「~ということだよね?」みたいに言ってくれる実況者もいるので、そっちの言い方を採用したがよかったかも、とか気が付かせてくれたりもします。更にリリース後に本当はあっちゃだめなのですが、誤字や脱字を見つけてくれることもあります。今回の受賞でも実況で誤字見つけましたね。私はこういう所結構大雑把だったりするので、本当に感謝してます。

・ガチプレイ実況者と一発目実況
 実況の場合、元々そのゲームがガチで好きで改めてプレイする場合と誰かに紹介されたりちょっと興味があった程度でプレイするほぼ一発目の2種類があると思っています。ゲームの魅力を伝える、という意味では前者の方が優れていることが多く、また変に詰まることもあまりないですし、比較的すっきり進めてくれるのもゲーム作者側にとってみると評判が良いように感じます。ですが、後者も私は割と好きだったりします。確かに進め方が拙かったり、ネタや悪ふざけに近いものを挟む率も多いので"見てほしい所を見てもらえない"こともあるのですが、逆にそういう実況者ほど「お…」と一瞬止まるような場面があると作者として「してやったり」という気になります。そして、なにより上で書いた第三者視点のテスト動画として一番参考になるのがこちらです。
 この2者にはメリットとデメリットがそれぞれにあるので、ガチプレイヤーなのか、一発目なのかはある程度タイトルや説明欄、動画の始まりの時点で明記してくれるといいと思いました。多少はプレイしてからやってくれていると思ったら全然触ったこともなかったり、逆に初回かと思ったらさらっと進められて詰まる部分がわからなかったり、ということがあります。ちなみに、状況にもよるのでしょうが、恐らく1つの番組として両者のメリットを足し合わせてベストなのはガチな人と一発目の人が組んでプレイすることではないでしょうか。最近はなくなってしまいましたが、昔のゲーム情報番組ではよくこういう構成が見られましたし、有野課長でもスタッフは予め調査をして助けていたりしますね。今回の実況でも複数人によるプレイが見られましたが、メンバーにある程度プレイした人が1人でもいると他とちょっと違って面白く見れたことを付記しておきます。

 なにはともあれ、私としては楽しんでいるうちにあっという間に時間が過ぎてしまったという感じです。
 今回の関係者の皆様には重ねてお礼を言いたいと思います。
 あと、これらはあくまで私個人の感想でもあり、ゲーム作者さんは個性的な人が大勢いますので、これも1つの参考程度に思っていただければ幸いです。
 今もゲームはボチボチと作っていますが、もし間に合えば次回のフェスにも参加したいと思っています。
 皆さま今後とも、ごちゃ積み輸送機と日本戦争ゲーム開発のゲーム群をどうぞよろしくお願いいたします。

 〆
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テーマ:ゲーム製作 関連 - ジャンル:ゲーム

  1. 2016/03/30(水) 22:24:42|
  2. ゲーム製作
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