The Wizard of Science

人類学のこと、歴史・考古学のこと、航空機のこと、特許のこと、海外の言語や書籍、などなど、たまには横道にそれたりする長文が多めなブログです。

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雑多に航空機ネタ詰め込み

 最近はあまりまとまって書ける時間がなくすっかり月一も怪しくなっているのですが、テコ入れもかねて色々と調べものをしている間に出てきた中で面白いと思ったものをいくつか書き連ねていこうと思います。
 一応航空機ネタという点では統一してますが、かなりランダムでしかもこれまでと違って初心者向け予備知識解説も適当かほとんどなく進めますがご容赦を。


 1.XF5U"フライングパンケーキ"について
xf5u_title.jpg 
 一部のネタ系兵器の中では有名なフライングパンケーキさん。
 異様にペタンコのある種UFOめいたその姿に魅了されるネタ機ファンも多いとか。

 日本の書籍だと「フライングパンケーキ」で載っていることがほとんどですが、海外のサイトや書籍を調べるとFlying Flapjack(フライング・フラップジャック)と書いてあることが多いような感じがします。
 最初はこれの前のテスト機であるV-173(こっちはFlying Pancakeで書いてあることが多い)と区別しているのかと思いきや、どうも、そのあたりちゃんと決まっているわけではなかった模様。
 そもそも試作機なので、正式名称がどっちなのかということを考えてもあまり意味ないわけですが…。
 ちなみにフラップジャックも"厚めのパンケーキの一種"なので、どっちにしろ"意味はほとんど同じ"です。

 なんでパンケーキなのかっていう話によく"見た目がそうだから"って紹介されているのですが、英語を読んでいると「エンジンをパンケーキで挟むようにして搭載して…」という記述が結構頻繁に出てきます。
 確かにこの飛行機、これだけでかいプロペラを付けているという事はエンジンもそれなりの規模…だけど、プロペラのすぐ後ろはえらく細くて後半も薄いので軸を伸ばすにしてもどうやって積んでいるのか…という疑問があったのですが、最近調べていてようやくその疑問が解ける画像があったので引用します。
db_1428_25.jpg
 http://steeljawscribe.blogspot.jp/2007/02/flightdeck-friday-vought-v-173xf5u-1.html

 ようは、中央部分に向かい合わせになるようにエンジンを配置して、本来の軸から90度曲がるようにシャフトを組んでいるようです。
 このエンジン2つを機体で挟み込むことを「パンケーキ」と表現しているらしいのです。
 ちなみに当時の日本では"エンジンシャフトを伸ばすこと"でさえ技術的にかなり困難だったので、シャフト90度に連結してその先のプロペラを回す、なんてのはほんとにオーパーツみたいなものです。
 まぁ、苦労してそういうことをやったアメリカでも、結局ほとんど使われなくて消えちゃったんですけれども…。


2.謎の日本空母
 戦時中の大本営が不利な事実を隠蔽し、大本営といえば"嘘"という認識が戦後に広まるわけですが、かの自由の国アメリカであっても国民に不利なことを伝えると士気が落ちるということで、それなりに嘘をついたり事実を隠したりおりました。
 例えば、戦争序盤に負けていたときに"戦艦ヒラヌマ(そんな名前の戦艦は日本にない)に爆弾命中"という話もあります。
 http://news.google.com/newspapers?id=MrQKAAAAIBAJ&sjid=aE0DAAAAIBAJ&pg=5459,2535660&dq=battleship+hiranuma&hl=en
 ただ、比較的負けていた時期が短かったので、大本営ほどに嘘つきにならずに済んだ、という面はあるのでしょう。(上の新聞記事は国防省の発表というより記者の早とちりの可能性のほうが高いのですが)

 時は流れて、今はネット全盛の時代。
 そんな嘘情報を流しても、すぐにばれてしまうし、情報は淘汰されて誤情報は少ない…と思いきや、時々不思議なものに出会うから面白かったり。

 最近、英語でいくつか空母を調べていたところ、Wikipediaの空母リストがひっかかり、とりあえず資料名だけでも探す分にはいいかと思って眺めていたら、なんだか見慣れない名前が…

 Myoho ( Imperial Japanese Navy)
 Onuyo ( Imperial Japanese Navy)


 上のMyohoはMyoko(googleももしかしてで提案してくる)の間違いかと思ったのですが、Myokoは巡洋艦です。
 ShohoもしくはSyohoなら分かるのですが、Shohoは普通にリストの中にありました。
 一番近いものだとMyoko-maruという船がありますが、これは貨物船です。
 下の"Onuyo(おぬよ)"に至っては検討もつきません。
 検索をかけてみると、下のHPのように堂々と載せているところもチラホラ。

 http://www.aircraftcarrier.name/japan/index.html

 このHPでは陸軍の空母も海軍に分類したりと間違っているのですが、そういう細かい間違いはまだ分かるにしても、空母「みょうほう」と「おぬよ」のような間違いは"どこから沸いて出たのか"非常に気になります。
 特に「おぬよ」。日本語のようで全く日本語でない単語はさすがに海外ならではです。
 出所が知りたいところですが、もしわからなくとも、いっそ創作物で空母「おぬよ」を登場させるというのはどうでしょう?
 なんというかその響きから想像するに非常に艶かしい戦いをしてくれそうです。


3.単発雷撃機のないイタリア空軍
 周りを海で囲まれた国は船で攻撃されることを恐れるものですから、自ずとその船を撃退することを考えます。
 第二次大戦当時、魚雷は船を攻撃する必殺武器の一つでした。
 爆弾ですと船の上の構造物が壊れるだけなので、運よく甲板を貫いて内部で爆発したり、弾薬に引火したりしない限りは船そのものを沈めることは困難でした。
 一方で魚雷は船の底に命中するわけですから、小さな船はそれこそ一撃で、大きな船でも侮れない損害を蒙ることも珍しくありません。
 そんなわけで当時の日本海軍は高性能な雷撃機の開発に熱心であり、それこそ重爆にも雷撃性能を求めておりました。

 一方同じ同盟国のイタリアも周りがほとんど海であり、魚雷を使って攻め寄る船を撃退することは当然考えておりました。
 が、雷撃できる爆撃機はSM79, SM84, Z506, どれも双発か三発エンジン。単発の雷撃機はありません。
 資料が見当たらなかったので、イタリアの単発雷撃機はないものと思っていたのですが…どうやら、この国の場合、戦闘機に雷撃させることに熱心であったようです。

 http://italianaircraftofwwii.devhub.com/blog/688221-torpedo-fighters/
  
trhhtrhtr5454.jpg

 ちょっと解説すると、大戦時のイタリアには3種の戦闘機の系統があって、レッジアーネ(Reggiane)のRe2000系列、フィアット(Fiat)のG.50系列、マッキ(Macchi)のM.C.200系列があり、"同じエンジンを使って違う機体をそれぞれ開発していた"という状況にありました。
 同じような戦闘機を3社が開発するのは無駄な感じもするのですが、失敗した場合の保険や、性能が足りなかったら他の用途に転用しようとか、そういうことを考えていたようです。イタリアの降伏が早かったので、その計画も中途半端に頓挫していまいち分からない部分も多いのですが。
 そのうち、M.C.200系列は基本的に主力戦闘機という位置づけで、Re2000は戦闘爆撃機的な使われ方をし、G.50系列は補助戦闘機的な使われ方をしています。
 そのRe2000系列とG.50系列には実はどちらも雷撃装備ができるように考えていたようです。
 これまで雷撃装備は思いつきで苦し紛れにいれていたように思っていたのですが、どうにも資料を見ていくとそうでもなさそうな感じが?
 Re2000系列には機体下には余計なでっぱりはなく、G.55は降着装置が左右に広めに配置されて中央に空間が作られています(上の写真だと本来中央にあるラジエーターも左右に分離配置換えしてこの空間に上手く魚雷を収めています)。逆にMC202と205は脚の収納間隔が狭くてカバーが中央に出っ張るし、大きなラジエーターを中央に配置しています。
 イタリア語は勉強中で専門的なものはまだちゃんと読めないのでなんともいえないのですが、もしかするとイタリア戦闘機3系統の役割分担はプログラムR後にはほぼ決定していた可能性も?
 ようはRe2000系列はある程度爆撃能力も考えたデザインに、MC200系列は一方で主力になるべくそういう制約はほとんどなしに設計、G.50はその中間になるように、という感じです。そうすると、本格的な爆撃は専門の双発・三発に任せよう、という切り分けですね。
 適当にやっているようで妙な合理性があるというイタリアの兵器体系。もうちょっと見直されてもいいかもしれません。


おまけ
 フリーのFS、フライトギアを試し中。
 見た目以上にかなり重い…、けどパーツごとの挙動とかコックピットの計器が再現されていたりとかなり良い出来。
 http://www.flightgear.org/
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テーマ:軍事・平和 - ジャンル:政治・経済

  1. 2012/06/07(木) 23:45:38|
  2. 偏りに偏った趣味のお話
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
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