The Wizard of Science

人類学のこと、歴史・考古学のこと、航空機のこと、特許のこと、海外の言語や書籍、などなど、たまには横道にそれたりする長文が多めなブログです。

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ロシア旅行記(前篇)

今年の夏は、Wargaming Japanロシア旅行社の企画した”軍艦パレードとクビンカ戦車博物館を堪能する旅”に参加して来ましたので、その内容を書いていきたいと思います。
このツアーただのロシア旅行に留まらず戦記漫画の大家小林源文先生も参加してロシアの各軍事関連名所を巡るという、その手のものが好きならたまらない内容となっています。
元々、私一人で行くつもりだったのですが、日本戦争ゲーム開発の共同制作者武藤FPさんに話したところ、せっかくいい機会なのでと一緒に行くことになりました。
ただ、国がロシアということもあって、西側諸国ではまずお目にかからないような出来事もたくさんあり、総じて「旅した!」と語気を強めて言える旅行でした。

7/28夜 
羽田空港にてロシア旅行社の添乗員さんに出席確認、チェックイン後に武藤FPさんと合流。この時、羽田空港のルーブルが全て売り切れるという事態が発生し、両替はロシア到着後に行うことに。今思えば、この時点から既に「普通の旅ではない」ことが臭っていたのかもしれません。
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7/29-30
エミレーツ航空、ドバイ経由でサンクトペテルブルグへ。
私は割と何度も欧州方面は仕事でもプライベートでも何度か往復していたので、映画を楽しんだり爆睡したりとそれほどストレスはなかったのですが、あまり経験のなかった方々、武藤さんはちょっと辛そうでした。
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長時間の飛行とバスを経て着いたホテルは結構しっかりした作りではありましたが、北にあるから寒いという印象があるサンクトペテルブルグは思いのほか暑かった上、冷房設備無し。窓を開けると蚊が入ってくるという到着直後から洗礼を受けます。第二次大戦時にドイツ軍がやられたというマラリアもこういう蚊を媒介にしていたのでしょう。幸いにも武藤さんが持っていた虫除けスプレーで一応凌げました。あと、エレベーターが止まるたびにガタンと衝撃があって怖いとか、コーヒーが凄い味とか話題になりましたが、この辺りは西側欧州でも結構あるので私的にはまぁ次第点といった感じで。
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ホテルの近くの24時間空いているというスーパーマーケットで買い物をするのですが、この国では市内中心の観光地でもない限りお釣りがまともに出ない(店側がほとんど用意していない)上に、なぜかパスポートないし身分証明がないとお酒が買えないと言われ、ちょっとした食べ物と飲み物以外の購入は諦めることに。ちなみに後日別の店で買い物をしたら普通に買えました。どうにも何がどうなっているのかロシア語もわからないことがあって初日から先の読めない国だと思いましたね。
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7/31
この日は海軍博物館と砲兵博物館を見学。
余談ですが、ホテルから出発する前のロビーで小林源文先生がスケッチとサイン入りステッカーを使って同じホテルに泊まっていたフランス人の女の子をナンパなされていたのが印象的でした。
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まず、最初は博物館が開く時間がくるまで、朝はサンクトペテルブルグ市内をバスで巡り、ポイントで写真を撮るというツアーでした。
ガイドさんのペテルブルグ各名所の説明も入りますが、参加しているメンツがメンツなだけに勢いよく注目するのは明日の海軍記念日のために河川に停泊しているロシア軍現役艦艇と、日露戦争そしてロシア革命で有名な巡洋艦オーロラ。残念ながらオーロラは現在内部修復中とのことで入れるのは8月半ば以降となるようです。それでも戦艦三笠と同時代の船が今も水の上に浮いているのですから圧巻ですね。
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そして、その流れで海軍博物館へ。
こちらはさすがに船まるまるはないものの、艦艇装備品、精巧な模型及び絵画が各時代に分けられて所狭しと並んでいる大規模な博物館でした。ここに行けばピョートル大帝が海軍を設立した帆船時代から近代ロシア海軍までの足取りを辿ることができるわけです。惜しむべきはほぼロシア語で書かれているので、ガイドさんの説明がないとにわかファン程度ではなんなのかわからないことでしょうか。ここの一つ一つの品を解説できたら、本が書けてしまうのではないかというぐらい膨大なので翻訳も一苦労でしょうけれど。
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なにしろ、この艦船模型は実在したものに限らず計画艦もかなり含まれており、これなんかはスターリンがアメリカ空母艦隊への対抗として計画した30cm3連装3基の大型巡洋艦だそうで(スターリンの死去によって計画は破棄)、こういったことは事前に勉強しておくか、ロシア語を学ぶかしないと難しいだろうなと感じました。
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続いてお昼を挟んで行った砲兵博物館は入り口から大量の野砲及び火砲を詰んだ車両が出迎えてくれテンションが上がってきます。こちらは元々ロシア帝国時代につくられた武器保管庫であり、ピョートル大帝時代から延々と各種大砲・ミサイル・小銃・車両装備などを保存・展示しているところです。海軍博物館同様、各時代と種類に分けて展示してあるのがポイント高いです。二次大戦時の各種火砲や装備品、小銃、軍用犬の剥製、要塞や橋梁の模型といったまず普通の博物館ではお目にかかれない物も抑えてあり、半日程度ではとても時間が足りないといった感じでした。
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近代兵器もいいのですが、近世の試作砲というのは面白かったですね。こちらは恐らくライフリングが未発達だった時代になんとかまっすぐ飛ばそうと円盤のようなものを発射させ縦回転するようにした試作砲。パッと見はレーザーでも発射しそうな形状です。
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蒸気で発射する試作砲というスチームパンク好きにはたまらないものも。ちょっと考えればわかりますが、弾丸の大きさの割に砲自体にかかる圧力が大きく、複雑な機構の割に威力もあまりなかったのでお蔵入りに……。
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なお、この日の夕食では踊り子さん達が民謡を歌ってくれるサービス付でした。
ホテルに戻ってからは近くのスーパーで買い物。目当ては当然ウォッカ。それから肴になるものを少々。
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この日に立ち寄ったスーパーではこんな不思議なお菓子も見つけたのですが、聞くところによれば韓国系企業が海外向けに展開しているのだとか。
1日非常に濃くて楽しめたのですが、この日の前後からツアー参加者には体調を崩す人、特に下痢になる人が続出し、何が原因なのか、食べ物に含まれている油が胃や腸に溜まっていけないとか、果てには”レストランで見たあの踊りが影響している”という説も飛び出るほど影響は大きかったです。
幸いにも私も武藤さんも旅の間はまったく影響なく、歩き回っていることもあってかむしろ普段より食欲もあり、ウォッカを楽しむ夜でした。

8/1
この日はサンクトペテルブルグで行われる海軍記念日に参加。旅の目玉の一つである式典を見学することに。
ただ、この記念式典はテロ対策のためと開始時刻が不明。ホテルは早めに出て先日近くを通った軍艦の停泊している河川岸に行くことに。到着すると既に結構な人で賑わっていましたが、ここから立ちっぱなしで待つこと2時間近く。ようやく、跳ね橋が上がって、船の上には将校と船員らしき人達が整列しはじめ、陸でも行進らしきものが始まりますが、ロシアには背が高い人が多いので見るのも一苦労。そして、全人類お待ちかねのプーチン大統領が座上するクルーザーが入ってきて、ここまでいつとも知れず直立不動で待っていたロシア人達も大興奮。あちこちで一斉にカメラのシャッター音が鳴り響きます。
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ただ、これだけ苦労して待ったものの、プーチン大統領登場後は簡単な演説と演奏が遠くの式場で行われたのみで、特に停泊している艦船も動かず、クルーザーで帰った後はそのまま流れでロシア人達も解散し始めます。昼食の時間に間に合わなくなるので急いで戻るのですが、人込みで身動きがとり難いうえに最悪のタイミングで豪雨が…。とにかくロシアの天候は変わりやすく、そして変わったら変わったで極端に変化するのでなかなか事前の準備と心身のタフさが求められる感じです。
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昼食後には、いくつかのグループに分かれて自由観光するか、War Gaming社が出している特設ブースにも行けたのですが、せっかくなのでこの日にしか乗れない河川岸に停泊している中で乗船できる軍艦に乗ってみることにしました。とはいえ、この手の乗船イベントはどこの国であっても長蛇の列になるのがデフォルト。最悪乗れない場合もある、ということで参加したのは私も含めて10人ほどでした。着いてみると案の定の行列で、しかもロシア人の行列整理が日本人に比べ激しくド下手であり、入口付近でごった返した上に、割り込もうとした右翼の活動家らしきおっさんをおばさんが口撃で追い返すといった場面も……。それでも、添乗員・ガイドさんが配慮してバスを回してくれるようにしてくれたおかげで時間ギリギリ中に入ることができ、小型艇ではあったもののまず触れることが難しいロシア船に乗ることができました。
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装備関係が珍しかったのは当然として、この手のイベントは日本だと客層がかなり偏るにも関わらずこちらでは男女比が割とバランスよく、家族や若い女性も多かったのが印象的でした。なお、右翼(といってもソビエト時代は左ですが)の街宣車は日本でもイベント時などで良く見ますが、こちらは派手な旗を持ってぼろぼろの車が何台も連なる実に暴走族めいた感じで、若い女性の同伴者や家族がいたりするのが目を引きます。喧しく鳴り響くBGMは日本でもお馴染みのカチューシャ。こちらではある意味そういう扱いの曲なのか……。
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ホテルに戻ってからは前日同様ウォッカを飲む夜に。この日は武藤さんが買ってきたピクルスが絶品でした。即お土産に決定です。あと、部屋で見るテレビはロシア語しかないのでほとんどわからなかったのですが、何気なくつけたロシアのアニメが衝撃的でした。2次元漫画のキャラクターの口の位置を3Dアニメでやってしまうという、ちょっと母国では考えにくいセンスです。反対側を向くと口の位置がワープするのですが、正面から見るとなんとも言えない表情に…。ちなみにシュノーケルを咥えて潜るシーンもあるのですが、口と一緒にシュノーケルも反対側を向くとワープします。

いつも以上に長くなってきてしまったので、旅行の後半は後日紹介していきます。




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  1. 2016/08/09(火) 21:52:17|
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